短期記憶のみを審査しMCI(軽度認知障害)を診断する口頭試問ツール。ダウンロードはこちらから。
軽度認知障害とも呼ばれます。認知症は一般的に次の五つ(記憶・注意能力・視空間能力・言語 見当識・推論)が弱くなりますが、この中の記憶だけが弱いのが軽度認知障害。
同じことを何度も言う、尋ねる
置き忘れ、しまい忘れの結果探し物をよくする
すぐに腹を立てて怒る(易怒性)
趣味などの興味を失う
認知症に至るサインは生活習慣の変化にあります。例えば、ゴミの分別をしなくなる、ゴミを出す曜日を間違える、料理を作らなくなる、趣味の集まりを欠席する、外出を嫌がる、服装がだらしなくなる、掃除片付けをしなくなる、怒りっぽくなる、ぼんやり過ごす時間が多い、などです。一度くらいなら、誰にでもあることと見過ごすサインですが、繰り返していれば、できるだけ早く医療機関で受診してもらいましょう。ただし、この時期は受診することも嫌がりますから、無理強いは逆効果になりかねません。きっかけを見つけて医師の診察を受けるようにしてください。
脳脊髄液検査:アルツハイマー病は脳内にタウ・タンパクが増え、これが脳脊髄液に増えるので、その濃度を調べます。
画像検査:アルツハイマー型認知症になると脳内にアミロイドβタンパクが増加し神経細胞に毒として作用することで進行するとされています。この蛋白を測定できれば、アルツハイマー型認知症を確定できる新しい診断方法になるとして注目されており、研究が進んでいます。
アミロイドイメージング:アミロイドβの脳内沈着状況を画像的に見る事ができます。日本でこの検査のできる施設は限られており保険外なので一回の費用は、約30万円程度のようです。
脳神経細胞外に沈着し数年続くと、難溶性の変性タウ・タンパクの沈着(神経原繊維変化、Neurofibrillary tangles、NFT)がはじまる。これを機に脳神経細胞を破壊されアルツハイマー型認知症の発症に至る。
アルツハイマー病患者の脳では、異常にリン酸化された神経軸策内のタウ・タンパクが樹状突起スパイン(神経伝達物質を受け取る受容体)へ転移し、神経変性が引き起こされる。
微小管結合蛋白のひとつであるタウ・タンパクが、細胞内に蓄積する状態。成 人脳でのタウ・タンパクがたまる疾患の代表はアルツハイマー型認知症であ り、神経原線維変化型認知症もこれに含まれる。
認知症の代表的な疾患であるアルツハイマー病患者の脳神経組織における顕著な特徴は、細胞外のアミロイド βによるプラーク形成(Aβ 斑または老人斑)と、細胞内の異常リン酸化されたタウ・タンパク質による神経原線維変化(ミスフォールディング)です。Aβ 斑と NFT はいずれも、不溶性で高密度に繊維化したタンパク質の凝集です。アルツハイマー病ではこれら蓄積したタンパク質が神経細胞にダメージを与え、細胞死を引き起こします。
アミノ酸が百個以上つながっています。ヒトの身体は60兆個の細胞でできています。病気やけがをすると細胞の中のタンパクが傷害され、タンパクの構造が異常(折りたたみ異常=ミスフォールディング)になります。
アミノ酸が数個から数十個つながっています
ヒトのタンパク質を構成する20種のうち、体内で合成できない9種類のアミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン)のこと。食事から摂取する必要がある。
ヒートショックプロテイン、熱ショックタンパク質。細胞が熱などのストレス条件下にさらされた際に多く現れ出て細胞を保護(生体防御作用)するタンパク質の一群であり、分子シャペロンとして機能する。アデノシン三リン酸(ATP)を加水分解した際に生じるエネルギーを利用してタンパク質の正しい折りたたみ(フォールディング)を補助する。
すべてのタンパク質は過熱でHSPを増加させて強くなるので、大腸菌もO-157などの病原性細菌も中途半端な加熱(夏の車内に食品を放置するなど)で強くなり、食べると食中毒を起こします。植物も同様で、赤くなる直前のトマトを42℃で24時間加熱すると、果肉の成熟が5日ほど遅くなり、柔らかくなるのも遅れた(果肉の崩れを防ぐ)そうです。
タンパク質分子が正しい折りたたみ(フォールディング)をして機能を獲得するのを助けるタンパク質の総称。タンパク質のフォールディングが熱によって変性した場合に、そのタンパク質の折りたたみを適切になるよう制御する。他にタンパク質の品質管理(複合体形成、輸送、リフォールデング、脱凝集)も担っている。
誤って折りたたまれた(ミスフォールドした)タンパク質で、正常型構造を有するタンパク質分子を自身と同じ異常型構造に変換し、伝播、感染する能力を持つらしい。
高エネルギーリン酸結合を含む化合物(「生体のエネルギー通貨」とも言われる)。地球上の生物の体内に広く分布し、エネルギーの放出・貯蔵、あるいは物質の代謝・合成の極めて重要な役目を果たす。
糖尿病:血糖値(血液中のブドウ糖(グルコース)濃度)を下げるホルモンであるインスリンの作用不足により、慢性的に血糖値が高くなる状態。食物として体内に取り込まれた糖質は、消化管でブドウ糖に分解されて血液の中へ吸収されます。インスリンは膵臓のランゲルハンス島β細胞で作られ、血糖値の上昇に反応して血液中へ放出(分泌)されます。インスリンは血中のブドウ糖を筋肉や脂肪組織に送り込む手助けをします。これらの組織中で複雑な反応を経ることによって、ブドウ糖はグリコーゲンや脂肪として貯蔵されたり、アデノシン3燐酸(ATP)というエネルギーに変換されたりするのです。インスリンの合成が低下したり、筋肉や肝臓、脂肪でのインスリン感受性が低下(インスリン抵抗性)すると、ブドウ糖を血液から筋肉や脂肪組織へ送り込むことができなくなります。その結果、高血糖という状態が長く続くことになり、色々な臓器の機能が障害されます(慢性合併症)。
ヒトは三大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)を体内でエネルギーに変換することで、体を動かし生命活動を維持しています。その際、ビタミンB群(ビタミンB1・B2・B6、パントテン酸、ニコチン酸)やビタミンCが重要な役割を担い(TCA回路:トリカルボン酸(tricarboxylic acid)回路、クエン酸回路とも呼ばれ、エネルギー(ATP)産生に重要な代謝経路であり、この回路が回転することで、効率のよいエネルギー産生が行われる。)ます。
白血球の1種。生体内をアメーバ様運動する遊走性の食細胞で、死んだ細胞やその破片、体内に生じた変性物質や侵入した細菌などの異物を捕食して消化し、清掃屋の役割を果たす。とくに、外傷や炎症の際に活発である。また抗原提示細胞でもある。免疫系の一部を担い、免疫機能の中心的役割を担っている。